2006年09月04日
アガシ、お疲れ様。
終わっちゃいましたね~。アガシの現役テニス人生。ほとんど無名の選手、ベンヤミン・ベッカーの前に力尽きたって感じでした。1回戦、2回戦と死闘を演じた体は、ほとんど限界に近かったんじゃないかしら?この試合へ向けても注射を打ってぎりぎりの状態で臨んでいたみたい。選手としての試合数、1144試合でタイトルは実に60タイトル。USオープンへの出場は実に21回にも及んだのよね。テニス界の異端児的にアガシ流のスタイルを貫き、色んな批判を浴びながらも現在のテニス・ルックやスタイルを築いたパイオニア的存在だったわ。そのずば抜けた運動神経&ストローク力で見事ランキング1位にたどり着くも、極度のスランプに陥っちゃってトップ100圏外までランキングを下げた時期もあったの。それをATPの下のチャレンジャー大会から挑戦しなおしてランキングを戻し、再びトップ選手の仲間入りを果たしたの。キャリア後半は、元WTA女王のグラーフさんと結婚して、その幸せなプライベート・ライフに支えられて36歳になる今まで現役を続けることができたのよね。彼のコメントなどは、ここtennis365のニュースでも紹介されているので、ここでは控えるけど、彼をたたえる観客のスタンディング・オベーションは、彼がコートを去ってからも鳴り止まなかったんだって。これってテニスの実力だけじゃなくて、彼の人柄もなかったらあり得ないことよね。素晴らしいの一言。アガシ、お疲れ様でした。そして、数々の感動を本当にありがとう~~~!!!
そのアガシの最後の試合の相手になったベッカー選手。かつてドイツの英雄、ボリス・ベッカーとは全く血縁関係はないんだとか。現在25歳でランキング112位の彼は、1年前にはランキング1000位にも入ってなかった選手で、今回は予選からの出場だったの。その予選3試合と本戦2回戦までの5試合で、わずか1セットしか落とさない好調な勝ち上がりだった彼は、2004年のNCAA(全米大学選手権)のチャンピオンだったの。実はそれ以来3年間、NCAAのチャンピオンは全てドイツ人留学生で、しかもみんな24歳と言う、一般のアメリカ人が大学生になってテニスを頑張ってNCAAに出場している選手より大分年上なの。ちなみに2005年はB・ドルシュ、2006年がB・コーロエフェルって言う選手だったの。いずれもそれ以前にプロ・ツアーを回ってて、NCAAチャンピオンになった時、ドルシュはすでに600位、コーロエフェルはそれ以前の2003年にランキング461位にいた選手なのよね。こうした選手がスカラーシップを取ってアメリカの大学に入って優勝を重ねることに対して、ルールを設けることになったみたい。高校を出てプロの道を選ばず大学へ進学した18歳とか19歳が、5つも年上でプロの試合で経験を積んだ選手達と対戦するのはやっぱりちょっと可哀そうかもね。コーロエフェルは去年もフューチャー1大会、今年はツアーには出場してないから、プロとしての道じゃなくて大学生活を送っているのかもしれないけど、ドルシュはすでにランキングも160位くらいまで来ていてすっかりプロの道を歩んでいるのよね。大学で勉強したい意思は良いことだから、ドルシュもテニスはNCAAに出場せず、そのままプロの大会に参加して大学ではちゃんと勉強だけしていたら、こんな問題にもならなかったのかもね。ちなみにベッカーは2004年当時、プロとしての活動はしてなくて、翌年からツアーを回り始めたみたい。彼の場合、NCAAの優勝がプロへの引き金だったのかもね。それにしてもベッカー選手はこれで一気にランキングもトップ100入りは確実だし、知名度もだいぶアップしちゃったわね。アガシのためにも、今後の活躍で恩返ししないとね。