2006年05月25日
国籍と密かな復活。

「今週の初め、ジョコビッチがイギリスのパスポート(国籍)を取得へ申請したいと言う意思があることが明らかになった。そして彼は、イギリス人としてデビス・カップで戦いたいと言う。これには全く驚かされた。先月行われたそのデビス・カップでは、彼の活躍のお陰でセルビア&モンテネグロはイギリスを3勝2敗(うち、ジョコビッチがシングルスで2勝している)で下したばかりだったからだ。その勝利で街中が大騒ぎになっている時に、彼の母が浮かれ上がってついしゃべってしまった。彼がイギリスに移り住んで国籍を取得するためにLTAに働き掛けていると。ジョコビッチのこの行動は、経済的にも全く納得が行くものだ。セルビア&モンテネグロはとても小さな国で、しかも国として成り立ってわずか3年しか経っていない。それに、未だにモンテネグロはセルビアと分裂しようと、争っているのだ。それでなくても少ない国の財政は二分されようとしているし、そんな中テニスへ注ぐお金なんて全くと言っていいくらいないに等しい。こんな状況だから、プロ・テニス選手としてのキャリアを高めるための施設も練習相手もいないため、彼は現在モンテカルロに拠点を置いて練習を続けているのだ。」
なんだって!!!以前のブログの5月9日(←クリックで見れます)にちょっと書いたナブラチロワのアメリカへの亡命のことや、3月10日(←クリックで見れます)に書いたミルザとかの宗教的な問題だとかは、日本人にはピンとこないかもしれないけど、プロ・テニス・プレーヤーとして限界が自分の国にあるのなら、外へ出るのは納得が行くわよね。でも、国籍まで捨てちゃうなんて・・・それも、メディアが言うように、国が不安定な状況にあるから、仕方ないのかもしれないわね。そう考えると、本当にわが国日本は平和な国なのかも知れないわ。
でも、こんな行動が許されるのには、彼の家庭環境も影響しているようよ。彼のお父さん(おじさんやおばさんも)プロのスキーヤーだったんだって。しかも、お父さんはサッカーでも名選手だったんだとか。そんな家庭に生まれた彼は、もちろんスキーヤーかサッカー選手へと希望が持たれたんだけど、彼が選んだのはテニスだったの。彼は12歳からドイツでトレーニングを始めるなど、家族のサポートのお陰で海外で質の高い練習を受けることができたんだって。だから、両親も彼のイギリス行きには賛成しているのかもね。プロのアスリート一家だから、プロの道を生きる彼をより一層応援したいのね~。去年の年末ランキングで、彼は18歳7ヶ月でトップ100選手中、最年少だったの。まだまだこれからの選手なだけあって、早く落ち着いてテニスができる環境になってもらいたいわね。
